同志社大学 村田晃嗣先生による特別講義を開催しました
平成30年11月19日(月)、午前10時20分より中講義室2において、本学客員教授で国際政治学者の村田晃嗣先生(同志社大学法博狗在线_博狗体育在线@教授)をお招きし、特別講義を行っていただきました。
冒頭、博狗在线_博狗体育在线@立大学名誉教授 松岡泰先生から、村田先生について、アメリカ外交が専門の国際政治学者であり、数多くの著書を出筆しておられ、映画が御趣味で映画と米国政治を題材にした本も出版される傍ら、テレビ出演など社会活動にも積極的に関っておられるとの紹介がありました。
村田先生からは、「米中間選挙と日米関係」と題して、まず、日本の国力について明治維新からこの150年間の変遷について分かりやすく説明されました。そして、外交とは、やりたい事とできる事との相関関係をたてることであり、今後日本が急速に人口減少に向かう中、限られたリソースでどのように外交の優先順位を立てていくのかとういう、厳しい国際環境の中に日本がある事を説明されました。
また、日本を取り巻く国際環境について、朝鮮半島情勢をキーワードに最近の動向等について学生への質問を交えながら知見に基づき話を述べられました。
次に、米国政治の特徴として議会の強い権限と短期的振幅はあるが長期的には安定していることを上げられ、米国の議会制度について説明をされました。その後、改選後の状況を基に大統領の弾劾の有無や今後厳しい政局になる可能性とそれが米国の3権分立や世界情勢に与える影響等を説明されました。さらに州知事選挙の結果にも触れられ、共和党と民主党の州知事が半々になり、選挙区の区割りに影響が出ることもあるので、長期的には民主党に有利な傾向が出始めているのではないかと解説されました。
最後に米国と中国の関係にも触れられ、先々中国でも人口減少が起こり社会的な不安定要素が増すので、米国、日本、インド、オーストラリアとの協力で中国が国際秩序の中で共存していけるかの長期的戦略を米国は描き始めており、そうした中で日本がどう対応していくのかを考えていかないといけないデリケートな時期にこの中間選挙以降達したとの見解を述べられ講義を締めくくられました。
受講者からの質問にも丁寧に対応いただき200名近い受講者は、村田先生から多くの示唆を与えていただき大変充実した講義となりました。